天の川5,000個分の“銀河団の種”。宇宙21億歳の最遠・原始超銀河団

天の川5,000個分の“銀河団の種”。宇宙21億歳の最遠・原始超銀河団
Image: CTIO/NOIRLab/DOE/NSF/AURA; processing: T. A. Rector, M. Zamani, D. de Martin

宇宙が誕生して約21億年しかたっていない時代に、天の川銀河約5,000個分の質量を持つ巨大構造が育っていました。国際研究チームは「COSMOS-z3.1-A」を、複数の銀河団がまとまる前段階の原始超銀河団と確認しました。

現在までに確認された中で最も遠い原始超銀河団とされ、完成した“銀河団の集団”ではなく、今まさに組み上がりつつある不規則な構造です。

原始超銀河団COSMOS-z3.1-Aを含む空の観測画像
Image: CTIO/NOIRLab/DOE/NSF/AURA

平面の点を3次元の網へ

ODIN調査はチリの4メートル望遠鏡と5億7,000万画素のダークエネルギーカメラを使い、若い宇宙の原始銀河団候補を150個特定しました。チームは特に密度が高い二つへ焦点を当てました。

DESI、ジェミニ南望遠鏡、ケック望遠鏡の分光器で銀河までの距離を測り、約50共動メガパーセク規模の3D地図を作成。COSMOS-z3.1-Aには10個の密度ピークがあり、宇宙の大規模な網目「コズミックウェブ」のフィラメントがつながっていました。

まだ完成した超銀河団ではない

近くの成熟した銀河団は丸く落ち着いていますが、今回の構造は細長く、でこぼこしています。小さな集まりが先にでき、それらが合体して大きくなる「ボトムアップ形成」と整合します。

質量は観測とシミュレーションから将来の子孫を推定した値を含みます。この天体が予定表どおり必ず一つの超銀河団になる様子を直接追跡したわけではなく、「最遠」も今後の観測で更新され得ます。

世間の反応

遠くを見ることは過去を見ることです。完成品を眺めるのでなく、現在の巨大銀河団が組み上がる途中の“足場”を見つけた点に価値があります。

おもせかの一言

宇宙21億歳は人間なら幼児期。それでも銀河5,000個分の巨大建設現場は、もう動いていました。

出典