食べ方ひとつで別世界。海外の食文化、思ったより違う

食べ方ひとつで別世界。海外の食文化、思ったより違う
Image: The Times of India

食べものは、口に入る前から文化です。

同じ「食事」でも、国が変わると正解が変わります。完食したほうがいい国もあれば、少し残すことで「十分いただきました」を示す文化もあります。フォークは口に運ぶものだと思っていたら、別の国ではスプーンに食べ物を乗せるための道具だったりします。

世界の食事マナー
Image: The Times of India

The Times of Indiaは、世界の食事マナーを紹介する記事で、国によってかなり違う「食べ方の常識」をまとめています。面白いのは、どれも本人たちはかなり普通にやっていることです。

完食が礼儀か、少し残すのが礼儀か

インドでは、出された食べ物を残さず食べることが、食べ物やもてなしへの敬意とされることがあります。

一方、フィリピンでは少し残すことが「もう満足です」「十分に出してもらいました」というサインになる場合があると紹介されています。もしこの2つを知らずに行き来すると、かなり困ります。

インドの感覚でフィリピンの食卓を完食すると、「まだ足りないのかな」と見られるかもしれない。逆にフィリピンの感覚でインドの食卓に少し残すと、「口に合わなかったのかな」と受け取られるかもしれない。

お腹の状態は同じでも、皿の上の意味が変わる。食文化のややこしさはここにあります。

フォークは食べる道具とは限らない

タイでは、フォークで食べ物を直接口に運ぶより、フォークでスプーンに食べ物を移し、スプーンで食べる作法が紹介されています。

日本人から見ると、フォークは食べるための道具です。でもタイでは、フォークが補助役になる場面があります。主役はスプーン。フォークは押し出し係。

この違いは小さいようで、現地ではかなり見えます。食べ方は言葉より目立つからです。発音のミスは笑ってもらえても、食卓の動きは「あ、違う文化の人だ」と一瞬で伝わります。

手で食べるか、絶対に道具を使うか

チリでは、ピザやサンドイッチのようなものでも、手で食べるのはマナー違反とされることがあると紹介されています。ナイフとフォークを使う文化が強いわけです。

一方で、手で食べることに豊かな作法がある地域もあります。右手を使う、食べる前に手を洗う、食べ物を指先でまとめる。道具を使わないから雑なのではなく、そこには別の細かいルールがあります。

つまり「手で食べる」はカジュアル、「道具で食べる」は上品、という単純な話ではありません。どちらにも、その社会のきれいさ、敬意、距離感のルールがあります。

いちばん難しいのは「普通の顔でやる」こと

海外の食文化を知ると、つい「変わってる」と思いたくなります。

でも本当は、こちらの普通もかなり変です。音を立てて麺をすすること、チップを渡さないこと、取り皿を多用すること、茶碗を持つこと。国によっては、それぞれ不思議に見えます。

食文化の違いは、正解と不正解というより「何を失礼と感じるか」の違いです。だから旅行先で大事なのは、完璧に真似ることより、相手の普通を面白がれる余裕かもしれません。

世間の反応

こういうマナー記事は、読む人の出身地によって反応が変わります。

「それ普通じゃない?」と思う人もいれば、「それは無理、緊張する」と思う人もいます。面白いのは、同じ食卓を囲んでいても、全員が同じ意味で箸やフォークを動かしているわけではないことです。

おもせかの一言

食事マナー、世界共通のようでぜんぜん共通じゃない。皿の上に少し残すだけで意味が変わるの、人類の設定が細かい。

出典

  • The Times of India: https://timesofindia.indiatimes.com/life-style/food-news/9-unique-food-etiquette-rules-from-around-the-world/photostory/130260413.cms